135年の歴史がある中央大学の大学院には、法学・経済学・商学・理工学・文学・総合政策・国際情報研究科の7つの研究科があります(専門職大学院を除く)。各研究科の入学試験では、主に筆答試験(筆記試験)と口述試験による選考が実施されています。
本記事では、受験を検討している方に向けて、中央大学大学院の入試情報について分かりやすく解説します。また、出願の流れや奨学金制度、入試対策のポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
中央大学大学院の入試制度
この項目では、現役大学生を対象とした入試制度として、以下3つの制度を紹介します。
- 一般入学試験
- 特別選考入学試験
- 外国人留学生入学試験
※最新の入試情報は、中央大学公式ウェブサイトで必ずご確認ください。
一般入学試験
筆答試験(筆記試験)と口述試験(面接)による通常の入学試験です。試験は秋季および春季に実施しますが、研究科・課程によって実施時期が異なります。
特別選考入学試験
早い時期から大学院進学を希望する学部学生を対象とした、学業成績や研究計画書などの書類審査と口述試験による特別選考入学試験です(一部、筆答試験を実施する研究科もあります)。出願資格には学部成績のGPA基準などがあります。主に中央大学の学部在学生を対象とした試験ですが、他大学の在学生も対象としている研究科もあります。
外国人留学生入学試験
外国籍の方を対象とした入学試験で、日本の大学・大学院を卒業・修了(見込)した方でも受験できます。出身国と日本の発展に寄与する人材として期待される留学生を迎えること、大学における国際交流の推進を図ることを目的としています。
外国人留学生入学試験では、筆答試験と口述試験が実施されます。日本語能力試験(JLPT)あるいは日本留学試験(EJU)を受検しておく必要があり(一部専攻では不要)、研究科によってはTOEICやTOEFLのスコアの提出が求められます。
https://graduate.chuo-u.ac.jp/media/index.php/2022/04/28/graduate-school-tuition/
【研究科別】一般入試の試験科目や内容
2023年度入学(博士前期・修士課程)の一般入試の試験内容を解説します。2024年度入試(2024年度入学)では変更となる可能性もありますので、受験を考えている方は必ず最新の入学試験要項を確認してください。
法学研究科
法学研究科の筆答試験は、2科目です。
(※所定の外国語能力試験のスコアを提出することで、外国語科目の免除あり)
- 専門(入学後に専攻する科目を1科目選択)
- 外国語
口述試験は、志願者全員に実施します。
経済学研究科
経済学研究科の筆答試験は、1科目のみです。
- 専門科目(12科目のなかから1科目選択)
外国語科目の試験は行いませんが、2年以内に取得した所定の外国語能力に関する試験の受験結果の提出が必要になります。
外国語試験は、TOEFL iBT、TOEIC(Listening & Reading Testのみ)、IELTS(アカデミック・モジュール)、英検(実用英語技能検定試験)、国連英検(国際連合公用語英語検定試験)のいずれかのスコアの提出が必要です。
口述試験は、筆記試験合格者のみ実施します。
商学研究科
商学研究科の筆答試験は、1科目のみです。
- 専門科目(6科目のなかから1科目選択)
外国語科目の試験は行いませんが、3年以内に取得した所定の外国語能力に関する試験の受験結果の提出が必要になります。
外国語試験は、TOEFL iBT、TOEIC(Listening & Reading Test のみ)、英検(実用英語技能検定試験)、IELTS(アカデミック・モジュール)のいずれかのスコアを提出する必要があります。
口述試験は、筆記試験合格者のみ実施します。
文学研究科
文学研究科の筆答試験は、2科目です。
- 専門科目(専攻ごとに内容が異なる)
- 外国語科目(専攻ごとに内容が異なる)
外国語科目は、各専攻で指定された科目を受験します。口述試験は、志願者全員に実施します。
総合政策研究科
総合政策研究科の筆答試験は、小論文のみです。外国語科目は実施しませんが、2年以内に取得した所定の外国語能力に関する試験の受験結果の提出が必要です。
提出する外国語能力試験のスコアは、TOEFL iBT 61点以上、TOEIC Listening & Reading Test 600点以上、英検(実用英語技能検定試験)2級以上、IELTS(アカデミック・モジュールのみ) 5.0以上のいずれかです。
口述試験は、筆答試験合格者のみ実施します。
理工学研究科
理工学研究科の筆答試験は2科目です。
- 専門(専攻ごとに指定された科目で受験)
- 外国語(※数学・物理学・情報工学専攻のみ実施)
口述試験は、志願者全員に実施します。
国際情報研究科
国際情報研究科の筆答試験は2科目です。
- 専門(論情報学、実践情報学、情報法、メディア論のうち1科目を選択)
- 英語(個別試験は行わず、所定の英語能力に関する証明書類を提出する)
口述試験は、志願者全員に実施します。
入学試験要項および試験の詳細はこちら
出願のフロー
続いて、出願の流れを解説します。
1.入学試験要項の参照
入学試験要項をダウンロードし、出願資格・出願方法・試験の実施方法等の詳細を確認します。
2. 出願書類の作成
入学試験要項に従い、出願書類を作成します。志願票、その他所定様式は中央大学の公式Webサイトからダウンロードして作成します。
3. 入学検定料の納入
「E-支払いサービス」のサイトから入学検定料の納入手続きを行います。コンビニエンスストアでの支払い、クレジットカードでの決済が可能です。
4.「検定料収納証明書」の貼付
「検定料収納証明書」を志願票の所定欄に貼付してください。
5. 出願書類の提出
市販の角2封筒に「出願用封筒ラベル」を貼付し、簡易書留郵便で郵送します(出願最終日郵便局消印有効)。
中央大学大学院の奨学金
中央大学の大学院学生を対象にした奨学金は、以下の5つです。
奨学金 | 対象 |
中央大学大学院給付奨学金 | 特に学力または研究能力が優れている者を対象 |
中央大学大学院指定試験奨学金 | 本大学院が指定する国家試験(国家公務員採用総合職試験、公認会計士試験及び弁理士試験)の受験を志し、学力、研究能力及び人物ともに優れている者を対象 |
日本学生支援機構奨学金(貸与方式) | 人物・学力ともに優れ、経済的理由により修学が困難な者を対象 |
長期留学支援奨学金 | 国外留学(交換留学・ISEP・認定留学)の制度を利用して留学する学生を対象 |
中央大学外国人留学生奨学金 | 在留資格「留学」の学生のうち、特に学力が優れている者を対象 |
※2023年度時点。年度により変更される場合があります。
※上記の他にも地方公共団体の貸与奨学金や民間団体奨学金(給付・貸与)の募集があります。
https://graduate.chuo-u.ac.jp/media/index.php/2022/04/28/graduate-school-scholarship/
中央大学大学院の入試対策のポイント
中央大学大学院の入試対策のポイントは、以下の通りです。
- 過去問を解く
- 大学院生からアドバイスをもらう
- 自分のやりたい研究を深めておく
過去問を解く
日頃の学習に加え、入学試験の過去問を解き、備えておくことが重要です。過去問を解けば、内容や難易度などを確認できます。
筆答試験を行っている入学試験については、過去3年分の入学試験問題を公開しています(一部非公開部分もあり)。
過去問は、ホームページから請求することが可能です。文系研究科・理工学研究科ともに、専用フォームから請求できます。送付を希望する方は、以下のお問い合わせフォームからご請求ください。同じフォームから、大学院ガイドブック・教員紹介も併せて請求できます。
大学院生からアドバイスをもらう
大学院に進学した先輩からアドバイスをもらうのも、入試に備えるうえで重要なポイントです。先輩は既に入試を経験しているので、「具体的にどのような勉強をすればいいか」「いつから対策を始めればよいか」などを実体験をもとに教えてくれるでしょう。
定期的に実施されている大学院進学相談会などに参加するのも良いでしょう。現役の大学院生から自身の受験経験などの話を聞くことができる場合もあります。
自分のやりたい研究を深めておく
入試における口述試験(面接)では、大学院入学後の研究計画や志望動機に関する質問が重点的に行われます。そのため、研究計画や志望理由が面接官に伝わるよう、事前に準備をしておくことが大切です。特に研究計画については詳しく質問されますので、問題意識や研究の意義、研究の進め方の予定などを整理しておくことが必要です。
https://graduate.chuo-u.ac.jp/media/index.php/2022/04/28/graduate-school-entrance-exam/
まとめ
今回は、中央大学大学院の入試情報について紹介しました。詳しい内容については、以下の中央大学 大学院ホームページをご覧ください。
中央大学 大学院ホームページはこちら