受験準備

大学院入試に必要なTOEICの点数は?勉強法や注意点も解説

大学院入試にTOEICは必要なのか、どれくらいの点数が必要とされるのか、想像しにくいですよね。

今回は大学院入試のTOEICの仕組みと、合格に近づくために求められるTOEICの点数を取るための勉強法、TOEICを受けるときの注意点を解説します。

大学院入試にTOEICは必要なのか

大学院入試ではなぜ、TOEICが必要になると言われるのでしょうか。それは、大学院によっては受験が必須(出願書類として提出が必須)となる場合があるためです。また、必須でない場合もTOEICで高得点を取っておくと合格に大きく近づきます。

この項目では、大学院入試におけるTOEICの仕組みを解説します。

大学院入試にTOEICが必要なケースもある

大学院の博士前期課程(修士課程)の入試では、多くの場合、専門科目と外国語の試験、書類審査、面接の3つが課せられ、以下のようなケースでTOEICが必要になります。

  1. 外国語試験の代わりにTOEICの点数を用いるケース
  2. TOEICで基準点以上を取っていると外国語試験が免除されるケース
  3. 書類審査でTOEICのスコアの提出を求めるケース

大学院では英語の論文を読み書きする機会が多く、学部よりも高い英語力が求められるため、TOEICなどを活用し、受験生の英語力を測る大学院が増えています。ただし、より学問的な英語運用能力を問うためにTOEFLやIELTSを採用する大学院や、TOEICを採用していない大学院もあります。TOEFL・IELTSとTOEICの両方を採用している大学もあります。

大学院のTOEIC採用状況はTOEICの公式サイトに記載されているので、受験を考えている大学院がTOEICを採用しているか、参考までに確認しておきましょう。

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博士後期課程の入試でTOEICが利用されるケースもある

大学院によっては、博士後期課程(博士課程)の入試でもTOEICが利用されるケースもあります。博士前期課程と同様に外国語試験が免除されたり、書類審査で必要になったりします。詳しくは各大学院の募集要項に記載されているので確認しておきましょう。

また博士後期課程では論文執筆や国際学会の参加など、英語を使う機会が博士前期課程よりも更に多くなります。そのため、TOEICの受験を通して英語力をつけておけば入学後の研究活動に大きく役に立つでしょう。

博士後期課程の入試でTOEICが利用されるケースもある

大学院によっては、博士後期課程(博士課程)の入試でもTOEICが利用されるケースもあります。博士前期課程と同様に外国語試験が免除されたり、書類審査で必要になったりします。詳しくは各大学院の募集要項に記載されているので確認しておきましょう。

また博士後期課程では論文執筆や国際学会の参加など、英語を使う機会が博士前期課程よりも更に多くなります。そのため、TOEICの受験を通して英語力をつけておけば入学後の研究活動に大きく役に立つでしょう。

国内の大学院入試におけるTOEFLの活用状況

先述したとおり、大学院によって採用している英語試験は異なります。ここでは、国内の大学院入試におけるTOEFLの活用状況について紹介します。

国内でも大学院の入学選考にTOEFLを採用する大学院が増えてきました。たとえば、中央大学大学院商学研究科博士前期課程の入学試験では、TOEFL iBT、TOEIC(Listening & Reading Test のみ)、英検(実用英語技能検定試験)、IELTS(アカデミック・モジュールのみ)のいずれかのスコアを提出する必要があります。

参考:中央大学大学院2025年度入学試験要項

TOEICまたはTOEFLのいずれかの結果の提出を求めている大学院が多く、その場合にはTOEICを提出すればよいため、TOEFLの対策は必要ありません。

ただし、大学や学部によってはTOEFLの結果しか提出を認めていないところもあり、受験を希望する大学院の募集要項をしっかりと確認しておく必要があります。

大学院入試に必要なTOEICの点数は?

大学院入試で求められるTOEICの得点は大学院により異なります。この項目では、どうして合格に必要な点数に違いが出るのか説明します。

求められる点数は大学院により異なる

大学院の筆答試験において英語が占める割合や基準点は大学院によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。TOEICの公式サイトで目安となるスコアが公開されている大学院もあるので参考にすると良いでしょう。

TOEIC® Tests 入学試験における活用状況【2022年度】

ここでは一例として、中央大学大学院の基準スコアを紹介します。

【中央大学大学院(一般入試)】

研究科 課程 活用方法 基準スコア
経済学研究科 博士前期課程 出願要件の一部
商学研究科 博士前期課程 出願要件の一部
総合政策研究科 博士前期課程 出願要件の一部 600
法学研究科 博士前期課程 英語試験免除 785
法学研究科 博士後期課程 英語試験免除 785

参考:中央大学大学院2025年度入学試験要項

大学院の入試は大学入試に比べて科目数が少ないので、1科目でつく得点差が合否に与える影響は大きくなります。そのため、TOEICの得点はより高いほうが合格に有利だと言えます。

外国語の外部スコアは大学院入試ではどのように活用される?

大学院入試における外国語の外部試験のスコアの反映方法としては、一般的には最低点と最高点が設定されており、0〜100点に換算する方法が考えられます。。また、たとえばTOEICだと、800点ならA、700点ならBのように段階的な評価値として反映する方法も考えられます。

スコアの活用状況は、各大学院が公表している情報を必ず確認してください。

大学院入試に有利になるスコアをとるTOEIC勉強法

大学院入試に向けて、TOEICの勉強法とおすすめの参考書を紹介します。多くの大学院で英語が出題されますが、TOEICの点数提出がある場合にはTOEICに向けた勉強を行っておくといいでしょう。

単語と文法を覚える

単語、文法はやみくもに勉強するのではなく、TOEICによく出るものを中心に覚えます。

語彙を増やすことは最も重要なので、単語は毎日覚えましょう。文法は高校レベルの知識で十分なので復習を徹底しましょう。

公式問題集を解く

TOEICの試験は、文法問題の形式や出題傾向が大学(学部)入試とは全く違うため、TOEICの公式問題集を解くことが大事です。

実際にTOEICの試験に出題された問題に集中して取り組むことで、試験内容に慣れ、試験本番の感覚をつかめます。

わからない語彙や文法が出てきたら、単語帳や文法書に立ち返って調べ、復習しましょう。

洋書の多読を行う

TOEICは試験時間が短いため、リーディングパートでは早くかつ正確に英文を読む必要があります。読解力の向上には、普段から多くの英文に触れ、慣れておくべきです。洋書ではさまざまな英文に触れられるため、リーディングパートの対策に効果的です。

YouTubeで動画を視聴する

YouTubeで英語の動画を視聴することでリスニング力を鍛えられます。TOEICのリスニングは、ビジネスに関するものを中心に多彩な題材が取り上げられるため、ニュースやバラエティー番組などを中心に視聴するといいでしょう。

TOEICのリスニング問題には様々なアクセントが使用されているので、アメリカやイギリス、オーストラリアなど幅広い国の動画を見ると効果的です。

ただ、大学院に入学すると、ビジネス英語が中心のTOEICよりも、学習や研究に必要なアカデミックなライティングやリーディングのスキルが求められます。学術的な英語が後々重視されることを意識して英語学習を進めれば、大学院入試はもちろん入学後にも役に立つでしょう。

シャドーイングを実施する

シャドーイングは英語の音声を聞くと同時に声に出して真似るもので、リスニング力向上に大きな効果があります。リスニングでは英語特有の音やアクセント、スピーディな会話を理解する能力が求められます。これらの能力は、シャドーイングを実施することにより鍛えることができます。

シャドーイングは、Youtubeの動画やTOEICのリスニングの過去問を使い、最初はスクリプトをなぞって発音し、聞き取れるようになってきたら何も見ずに英語を読むと言う形で進めると効果的です。

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大学院入試でTOEICを受けるときの注意点

大学院入試でTOEICを受けるときにはいくつか注意点もあります。しっかり確認しておきましょう。

スコアの有効期限を確認する

大学院入試でTOEICを使うときはスコアの有効期限と、申込みの提出期限に気をつけましょう。

一般的に、大学院入試の出願期間からさかのぼって2〜3年以内のスコアが有効です。それ以前に取得したスコアは入試には使えないため、もう一度受験し直す必要があります。スコアの有効期限は大学院・研究科によって異なるため、出願期間の直前で焦らないよう、事前に入試要項で確認しておきましょう。

TOEICの形式を把握する

TOEICを受ける前に行きたい大学院の募集要項を確認し、TOEICの形式を把握しましょう。通常、リスニングとリーディングのセクションで構成される「TOEIC L&R」が対象となります。しかし、TOEICにはスピーキングやライティングのセクションで構成される「TOEIC S&W」やより身近な英語を扱う「TOEIC Bridge」もあります。申し込む際に間違えないようにしましょう。

TOEICは願書締切の一ヶ月半前までに受ける

TOEICは、出願書類の提出期限の1ヶ月半前には受験しておきましょう。出願書類にTOEICの公式認定証(スコアシート)を同封する必要がありますが、公式認定証の到着には受験から1ヶ月ほどかかるため、余裕を持って受験する必要があります。

少なくとも出願書類提出の1ヶ月半前には受験しておきたいですが、目標のスコアを取得できるとも限らないので、早期に受験し、複数回受験することも可能なようにスケジュールを考えておきましょう。

TOEIC日程

TOEICの年間テスト日程は、TOEICの公式サイトで確認できます。

多くの大学院では、秋季入試(8〜11月頃)、春季入試(1〜3月頃)のいずれか、あるいはその両方で実施されています。試験日の1~2ヶ月前頃に出願書類の提出が締め切られることが多いため、余裕を持ってTOEICを受験しましょう。

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TOEICの申し込みの締切に気をつける

TOEICは試験日の1ヶ月程度前に申し込みの締切があります。期間内に間に合うように申し込みましょう。また、TOEICの試験は年に何回か実施されます。受験には費用もかかるため、無理のない勉強計画を立てて、高得点が取れるタイミングで受験しましょう。

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まとめ:TOEICを勉強して大学院入試に備えよう

入試にTOEICを利用する大学院は数多くあり、高得点を獲得すれば合格に大きく近づきます。毎日単語や文法を覚える、何回も過去問を解いて慣れるなど、地道な努力がTOEICで高得点を獲得する一番の近道です。希望する大学院への進学のために必要な得点を取れるよう、計画的に勉強しましょう。

また、TOEICを用いて受験した場合でも、外国語文献や学術書が講読ができるようにアカデミックな英語力をつける対策もしておきましょう。入学までにアカデミックな外国語文章に触れて学習を続けることが、大学院進学後の学習に役立ちます。