大学院進学

大学院説明会に行くべき?内容や研究室訪問との違い・質問項目を紹介

大学院説明会とは、大学院への進学を検討している人を対象にした説明会です。大学院志望者に向けて、大学院側が大学院進学を検討するうえで必要となる様々な情報を提供してくれる場ですので、ホームページや請求した資料だけではわからない詳細な情報を把握できます。

ここでは、大学院説明会の内容や参加するべき理由について説明します。また記事の後半では、中央大学大学院の説明会についての情報もお伝えします。

大学院説明会とは

大学院説明会とは、大学院への進学を検討している人を対象にした説明会です。大学院志望者に向けて、大学院側が大学院進学を検討するうえで必要となる様々な情報を提供する場であり、ウェブサイトや請求した資料だけでは得られない詳細な情報を把握できます。

説明会は、オンラインで開催されることも増えています。Web会議ツールを使ってリアルタイムで参加する形式のほか、録画配信を視聴する形式、オンラインで個別に相談できる形式などがあります。対面とハイブリッド形式で開催している大学院も多く、自分の都合に合わせて参加方法を選べるため、より参加しやすくなってきています。

大学院説明会と研究室訪問の違い

研究室訪問とは、志望する研究室を直接訪問し、研究内容や指導方針について詳しく話を聞く活動です。説明会を実施している大学院の中には、説明会で研究室訪問の時間を設けているところもあります。

個別にアポを取った研究室訪問では、事前に時間を確保してもらえているため、自分の研究計画や疑問点について詳しく質問できます。一方、大学院説明会の一環として行われる研究室訪問は、多くの志望者が同時に参加する集団的な見学会であり、質問できる内容や時間が限られることがあります。

より具体的な研究の相談をしたい場合は、説明会とは別に個別の訪問を検討するとよいでしょう。

大学院説明会の主な内容

大学院説明会では、大人数を対象にした説明会だけでなく、個別に相談できる場や施設見学の機会が設けられているなど、充実した内容が用意されていることも多いです。

教員や職員による研究科の説明

研究科の説明では、教員や職員が複数の参加者に向けて、大学院進学やその研究科に関する基本的な情報を提供するガイダンスが行われます。説明会の後に質疑応答の時間が設けられている場合も多いです。

説明会では、以下のような内容について説明されることが多いです。

  • 大学院全体の特徴
  • 各研究科・専攻の特徴
  • 研究指導体制
  • カリキュラム
  • 入試情報
  • 研究環境(施設・設備)
  • 奨学金や各種制度

個別相談

大学院の説明会では、個別相談が実施されているケースもあります。大学院での生活や進学相談、入試やカリキュラムに関する情報など、気になることを教員や職員、場合によっては在学中の大学院生に個別に聞ける貴重なチャンスです。

個別相談は、基本的には1人あたりの時間が限られているため、有意義な場にするために事前に聞くことを優先順位をつけてリストアップすることが大切です。

教員訪問(研究室訪問)・キャンパスツアー

研究室での生活がメインとなる理系分野の場合は、研究室訪問が設けられていることが多いです。研究室にどのような設備があるのか、どのような雰囲気なのかなど、リアルな情報を入手できます。

文系分野の場合でも、調査や実験が多い分野では研究室単位での活動も多いです。また、研究室としての活動が少ない場合でも、入学後に指導を希望する教員には事前に連絡を取り、個別の相談をしておくとよいでしょう。自身の研究計画を伝え、指導を受けることが可能かを確認することに加え、教員の人柄や指導方針を知ることも大切です。

また、キャンパスツアーに参加することで、大学院の施設や設備の充実度合いを理解できたり、大学院での生活を想像できたりします。

入試情報の説明

入試日程や試験科目、提出書類についての説明や、過去問の配布など、インターネットだけでは収集が難しい詳しい入試情報に関する説明を受けることができます。

大学院説明会が開催される時期

大学院説明会は、5〜6月の夏前と、10〜11月の秋ごろに開催している場合が多いです。中には、オンラインの個別相談会を1年を通じて随時開催している、というケースもあります。

志望する大学院の説明会に参加できるよう、早いうちから情報を見逃さずチェックしておきましょう。スケジュールを早くから確保したい場合は、1年前の情報をもとに大まかな開催時期を予想するとよいでしょう。大学院説明会は、概ね毎年同じ時期に開催されることが多いです。また、研究科やプログラムによって開催日時が異なる場合が多いため、ウェブサイトなどでチェックしておきましょう。

特にオンラインでの開催の場合、参加にあたり事前申し込みが必要な場合もあります。情報が公開されたら、日程と併せて開催方法や参加方法もよく確認しましょう。

大学院説明会には大学1年生から参加できる

大学院説明会は、基本的には大学1年生から参加できます。学部3〜4年生向けというイメージを持っている方も多いかもしれませんが、実際には大学院進学に興味がある学生であれば誰でも参加できます。

早くから説明会に参加すると、入試制度や奨学金などについて比較的早い時期から情報収集できるため、計画的に準備できます。さらに、複数の大学院を比較検討する時間が十分に確保できるため、自分に合った研究環境を見つけやすくなります。

大学院進学を視野に入れている学生は、できるだけ早い段階から積極的に説明会に参加することがおすすめです。

大学院説明会に参加する際の服装

大学院説明会に参加する際の服装は、私服で問題ありません。しかし、だらしない服装や華美な衣服は好印象を与えないため、避けるのが無難です。

ジャケットを羽織る、スラックスやチノパンを履くなど、一般にビジネスカジュアルと呼ばれる服装が望ましいでしょう。また清潔感も重要なので、髪型や髭などの身だしなみにも気をつけましょう。

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大学院説明会に参加するメリット

大学院の説明会は、外部生(他大学に進学する人)・内部生(在学していた大学の大学院に進学する人)問わず、基本的には参加すべきでしょう。自分が研究したい内容がその研究科で実現できるかを確かめられる重要な機会だからです。

ここでは、大学院の説明会に参加する3つのメリットについて、解説します。

  • 研究科・専攻の雰囲気・研究環境がわかる
  • 詳しい入試情報を入手できる
  • 教員に直接質問できる

研究科・専攻の雰囲気・研究環境がわかる

大学院説明会に参加すれば、研究科や専攻の雰囲気・研究環境についてより詳しく知ることができます。研究科・専攻の雰囲気や研究環境は、ウェブサイトや取り寄せた資料だけではわかりにくいかもしれません。説明会に参加しないと得られない情報も多くあります。

特に、他大学の大学院を受験する場合は、あらかじめ雰囲気や研究環境を正しく把握しておく必要があります。なぜなら、これまで通っていた大学の雰囲気に慣れていると、教員の雰囲気や指導方針にギャップを感じるケースも少なくないからです。実際に大学院に進学してから「こういった校風だとは思わなかった」「期待していたような環境が整っていない」と感じるケースもあります。

このように、大学院ならではの特色を理解した上で自分に合った大学院であるかを判断するためにも、説明会は参加すべきでしょう。

▼中央大学大学院の研究科についてはこちら
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/graduateschool/

詳しい入試情報を入手できる

入試の過去問に関しては、ウェブサイトで公開されていたり、取り寄せできたりするケースが多いですが、共有される情報にはどうしても限りがあります。説明会は、入試に関する情報や受験に向けての準備について知ることができるよい機会です。

また、説明会によっては、現役大学院生から自身の経験に基づく入試の対策に関する話があったり、質問に答えてもらえたりするケースもあります。入試に関する情報を知りたい場合は、説明会に参加してみるとよいでしょう。

▼中央大学大学院の入試情報はこちら
https://www.chuo-u.ac.jp/admission/gschool/

教員に直接質問できる

自分の研究したい内容・テーマが大学院のカリキュラムや指導希望教員の専門分野と合うかどうかは、大学院選びで重要なポイントです。大学院の説明会に希望する指導教員が参加するようであれば、極力参加し、指導希望教員の専門性や人柄を確認するとよいでしょう。

なお、教員によっては公開されている情報に記載がない領域でも指導が可能な場合もあるため、自分の研究についての指導が可能かどうか、確認を取るとよいでしょう。

また、説明会で指導希望教員に接触できる機会がなくても、自身で個別にコンタクトをとり確認の機会を得ることも可能です。教員訪問(研究室訪問)については後述します。

大学院説明会に申し込む際の注意点

大学院説明会に申し込む際には、以下の2点に注意しましょう。

  • 訪問する研究科を絞る
  • 参加申込方法や申込期限を確認する

訪問する研究科や研究室を絞る

模擬授業や教員訪問はさまざまな研究科や研究室により開催されていますが、説明会の開催時間は限られるため、希望するすべてを回ることは難しいでしょう。そのため、事前に訪問する研究科や研究室を絞ることが重要です。

各研究科や研究室のウェブサイトを訪れ、研究内容、教員の専門分野、最近の研究成果などを確認し、自らの興味と照らし合わせましょう。また、質問したいことや確認したいポイントをメモしておくと、説明会での時間を有効活用できます。

参加申込方法や申込期限を確認する

大学院によって、説明会への参加申込方法は異なります。事前に申込フォームや申込書を提出しないと参加できない場合が多いです。

また、説明会の当日まで申込を受け付けているところもあれば、開催日の数日前に申込期限を設定しているところもあります。うっかり期日を過ぎてしまっていた、ということがないよう、必ず申込期限を把握しましょう。定員に達し次第締め切るという場合もあるため、早めに申し込むことが大切です。

大学院説明会で聞くこと・質問

大学院説明会では、対面だけでなくオンライン開催の場合でも、質疑応答の時間が設けられている場合が多いです。教員や現役の大学院生に直接質問できる貴重な機会なので、うまく活用できるよう、事前に聞くべき項目を整理しておくようにしてください。

説明会で聞いておきたい質問として、以下のようなものがあります。

  • 教員訪問(研究室訪問)の可否
  • 入試や研究計画書の詳細
  • 入学生の内訳
  • 修了生の進路
  • 学生生活の過ごし方

教員訪問(研究室訪問)の可否

教員訪問(研究室訪問)では、教員に直接面会し、研究希望テーマについて相談したり、研究環境を見学したりできます。ただし、教員への訪問は場合によって実施していないこともあるため、事前に確認が必要です。また、直接の訪問は実施していなくても、メールやオンラインミーティングで対応してもらえる場合もあるので、まずは詳細を確認するとよいでしょう。

教員訪問に関しては、内部生・外部生を問わず、出願前に指導希望教員と連絡を取るのが望ましいです。自分の研究計画書のテーマを指導してもらえるのかを、指導希望教員に直接問い合わせるようにしてください。

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入試や研究計画書の詳細

入試内容はウェブサイト等で公開されているものの、実際の試験にはどういった傾向があるのか、どういった対策をすべきかといった詳しい情報はわかりません。説明会は試験について詳しく質問できるよい機会ですので、積極的に質問してみるとよいでしょう。

また、大学院への進学で最も重要な提出書類である研究計画書についても、事前に確認しておきたいところです研究計画書の書き方や希望指導教員への事前相談の時期などについて、説明会で確認することをおすすめします。

研究計画書に記載する自分の研究テーマと研究科・専攻・指導希望教員がマッチするかについては、個別の相談内容となるため、大学院説明会の場で質問することは控えましょう。後日、個別に連絡を取ったり、教員訪問を行ったりする際に、教員に直接相談をしてください。

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入学生の内訳

大学院では、学部からそのまま同じ大学の大学院へ進学する内部生と、別の大学から進学してくる外部生が入り混じることになるので、入学生の内訳を聞いておくのもよいかもしれません。

また、社会人から進学を検討している場合、社会人入試の試験の実施内容や提出書類について確認しておくとよいでしょう。一般入試と社会人入試のどちらが自分に適しているかを判断する材料になります。

修了生の進路

修了生がどのような進路を選んでいるかは、大学院(研究科・専攻)によって異なります。どういった企業・業界に就職しているか、あるいは就職せず博士後期課程(博士課程)に進む人が多いのかなど、修了後のキャリアパスを知ることで、自分の将来像がより明確になります。

学生生活の過ごし方

個別相談で、現役の大学院生に日常の過ごし方について聞いてみましょう。大学院では、選択する研究室によって生活スタイルが大きく変わることがあります。入学後のギャップを減らすために、研究室を訪れる頻度や研究の進め方、プライベートとの両立等を尋ねるとよいでしょう。

中央大学大学院の説明会について

中央大学大学院は、​​数多くの研究者と各界で活躍する高度専門職従事者を輩出してきた歴史と伝統のある大学院です。

中央大学大学院の説明会は、研究科別に年2回、行われます。例年、5〜7月と10~11月に開催されることが多いです。研究科によって実施時期や開催方法が異なるため、事前によく確認しましょう。説明会では、各研究科の詳細や入試制度などについて、説明しています。

進学相談会の日程は、公式ウェブサイトで告知しています。進学説明会に参加するには、事前申し込みが必要です。

中央大学大学院の説明会についての最新情報はこちら
https://www.chuo-u.ac.jp/admission/gschool/consultation/

まとめ:大学院の説明会に参加し、情報収集に励もう

大学院が開催する進学説明会は、研究科に関する情報や入試情報を教員や職員から直接聞ける貴重な機会です。基本的には、入学を検討しているすべての大学院説明会に参加し、正しい情報を入手するのがおすすめです。

また、説明会によっては教員や在学生に直接質問できる機会が設けられていることもあります。説明会へ参加するにあたって、自分の知りたい情報を整理して質問できるよう準備しておくとよいでしょう。

中央大学大学院の公式ウェブサイトはこちら
https://graduate.chuo-u.ac.jp/

中央大学大学院の資料請求はこちら
https://www.chuo-u.ac.jp/admission/gschool/guidebook/