大学院で教員免許を取得できる？取得するメリットや注意点を解説

大学院で教員免許を取得し、修了後に教員あるいは教育関連の職に就きたいと考えている方も多くいます。一部の大学院の研究科では、教員免許（専修免許状）の取得に対応しています。しかし、取得できる教員免許の種類や条件について詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、大学院で取得できる教員免許の種類や条件、注意点を解説します。

大学院では教員免許「専修免許状」の取得が可能
- 専修免許状とは
- 専修免許状を取得するとどうなる？
大学院で教員免許（専修免許状）を取得するための条件
大学院で教員免許を取得するときの注意点
- 大学院で一から教職科目を取得するのは難しい
- 研究科によって取得できる免許の教科が異なる
中央大学大学院で取得できる教員免許
まとめ

大学院では教員免許「専修免許状」の取得が可能

教職に対応した大学院の研究科では、教員免許「専修免許状」の取得が可能です。

専修免許状とは

教員免許証のなかには、以下3つの区分があります。

教員免許の種類	詳細
専修免許状	大学院を修了することで取得できる免許状
一種免許状	学部を卒業することで取得できる免許状
二種免許状	短期大学を卒業することで取得できる免許状

大学院で取得できる専修免許状は、一種免許状を基礎にして、大学院で所定の単位を修得し修了することで取得できる免許状です。大学院では、一般的に中学校教諭・高等学校教諭の専修免許状の取得が可能です。

専修免許状を取得するとどうなる？

取得した教員免許の種類によって、指導可能な範囲が変わることはありません。しかし、大学院を修了した人しか取得できない専修免許状を持っていれば、教育現場で活かせる高度な専門知識やスキルを証明できます。

近年は、特に私立の中学校・高等学校の教員採用においては、専修免許状を持った人を求めるケースが増えてきています。実際に大学院を修了して専修免許状を取得し、中学校・高等学校の教員として活躍している人も多い傾向にあります。

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大学院で教員免許（専修免許状）を取得するための条件

大学院で専修免許状を取得するには、以下の条件を全て満たす必要があります。

一種免許状を取得している、あるいは一種免許状の取得に必要な単位を修得している
修士の学位を取得する
大学院課程での1年以上の在学、および専修免許状の認定科目を24単位以上修得する

大学院で教員免許を取得するときの注意点

大学院で教員免許を取得するときには、以下の2点に注意するようにしてください。

大学院で一から教職科目を取得するのは難しい
研究科（専攻）によって取得できる免許の教科が異なる

この項目では、それぞれについて詳しく解説します。

大学院で一から教職科目を取得するのは難しい

大学院は研究等で日々忙しいため、学部で一切教職科目を取得していない状態から免許取得を目指すのは厳しいと言えます。学部で4年かけて取得するのを修士では2年で取得することになるため、研究との両立が非常に難しくなるでしょう。

そのため、大学院に入学してから教職の科目を取り始めるのではなく、学部で一種免許状を取得したうえで進学するのが望ましいです。学部で一種免許状を取得していれば、教職課程を改めて履修する必要はなく、教科に関する科目である「大学が独自に設定する科目」の単位を修得すれば、専修免許状への書き換えができます。

研究科によって取得できる免許の教科が異なる

研究科（専攻）によって取得できる教員免許の教科が異なり、自分で自由に選ぶことはできません。また、同じ研究科であってもさらに分類される専攻によって対応教科が異なるケースも多いため、進学する前に事前に調べておく必要があります。

中央大学大学院で取得できる教員免許

中央大学大学院では以下の教科の教員免許を取得できます。

【専修免許状の教科】

研究科	中学校	高等学校
法学研究科	社会	公民（一部の専攻で地理歴史・公民）
経済学研究科	社会	地理歴史・公民
商学研究科	社会	商業
理学研究科	数学、理科	数学、理科、工業、情報
文学研究科	国語、英語、社会、中国語、ドイツ語、フランス語	国語、英語、中国語、ドイツ語、フランス語、地理歴史、公民、情報
総合政策研究科	社会	公民